着地型旅行の推進と課題 -実践から-
- shiganotabibito
- 2 日前
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更新日:2 時間前
12月になりました。今年は、5年に一度の旅行業の更新登録が無事できた年でした。
当社は12月にバスツアーは実施しませんので、今回は、これまで実施してきた着地型バスツアー(旅行)のすすめと課題について報告します。
多少の自慢話もありますがお許しください。
結論からいうと、着地型旅行(バスツアー)は、「小規模な旅行会社にビジネスチャンスがある。」ということです。
それと、着地型旅行(バスツアー)だけ実施する旅行会社は、経営を持続していくのは難しく、従来からの受注型企画旅行や手配旅行も受注していく必要性があることもわかりました。
その秘訣や手法とは、
1点目は、小規模な旅行会社で、地域のこと(モノやヒト)を良く知っている旅行会社ほど
着地型のバスツアー(旅行)は成功するということです。(地域の観光協会さんや、がんば
っている人などと、日頃から交流しておくと良いです。)
2点目は、集客方法は、ネットでの募集や予約は適さないということです。
(電話で受付し、短時間の会話でもお客さまとの交流を感じることが必要です。)
3点目は、旅行代金は高額で少ない人数を集めるより、日帰りバスツアーなら満員になるよ
うな価格帯に設定することです。(これにより、リピーターが増えてきます。)
4点目は、着地型旅行(バスツアー)で立ち寄る施設や昼食場所は、お店側から送客手数料な
どを受け取ることを期待してはいけません。(その代わりに、お店側もがんばって料理の
提供やおもてなしをしてもらえます。)
5点目は、旅行を企画した人がツアーにも同行し、お客さまや現地の方と楽しんで交流する
ことです。(例えば、昼食などは、お客さまと同席し、同食することがポイントです。)
大手旅行会社やバス会社のツアーは、企画者ではなく、専門の添乗員が行程に従って同行
管理しているのがほとんどで、一時的なつながりしかありません。
※少し、自慢をさせていただくと、当社主催のバスツアーのお客さまはリピーターの方も多
く、客層は60歳以上のお友だち同士や女性の1人参加です。(お客さまからの口コミで少
しずつ増えているようです。)
ほとんどのバスツアーは、おかげさまで、受付開始日に(30分~1時間以内)満席になりま
す。(すべて電話受付です。)
今年、1年間で約20回のバスツアーを実施しましたが、催行率は100%を達成することが
できました。
以上のことは、経費節減と効率化を進める「中・大手の旅行会社(バス会社など)」には、実施できない旅行(バスツアー)だと感じています。
一方で、課題もあります。
1点目は、着地型旅行(バスツアー)は、一度に何回も実施できない(大量に送客できない)の
で利益額が少なく、従来からの受注型企画旅行や手配旅行もしていかないと、事業とし
て継続できないというということです。
2点目は、募集型の着地型旅行(バスツアー)を、小規模な旅行会社(第3種)が主催する時、旅
行範囲が決められていますので、行程が飽きられるということです。(たえず、新しい観
光資源(ヒトやモノ)を探す必要があります。)
3点目は、着地型旅行(バスツアー)が普及しにくいのは、募集に必要な広告宣伝費などの
負担が大きすぎるということです。(募集しても集まらなかった時のリスクが大きいので
着地型旅行(バスツアー)が普及しにくい原因となっています。)
また、ネット予約では集客しにくいのが着地型旅行(バスツアー)の特徴で、県外在住者へ
のPRの工夫が課題です。(当社では、今回、中小企業庁の小規模事業者持続化補助金に申
請し採択されたおかげで、情報新聞に掲載し、広告宣伝費の2/3の補助を受けて、県内在
住者にはPRしています。なお、県外にPRしようとしても、当社の知名度が低く、集客で
きるかどうかの不安をかかえていますので、何らかの工夫と対策が必要です。)
4点目は、県内に約70社の旅行会社があることや、うち着地型旅行(バスツアー)を実施して
いる旅行会社が数社あることを、県内の行政・観光協会・観光団体関係者などがほとんど
知らず、期待も低いという認識です。(意識を向上してもらうために、意欲のある旅行会
社と関係機関との情報交換会などをして、認知度を高めてもらう必要性を感じていま
す。)
最後に、2年先の2027年10月~12月には、JRとタイアップした滋賀県への誘客観光キャンペーンが展開されます。(滋賀デスティネーションキャンペーン)
1年前の2026年には、プレキャンペーンも始まるようですが、この機会に、小規模な旅行会社も参画でき、着地型旅行が少しでも普及するように、具体的に何らかの取り組みをしていく必要性を感じています。





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